熊本市の慈恵病院は7日、周囲に知られずに出産し、子は後に出自を知ることができる「内密出産」の受け入れに独自に乗り出すことを明らかにした。子の戸籍作成などを巡って課題が指摘されているが、病院側は「まずは手探り。事例が先行しないと法整備には向かわない」としている。
慈恵病院は、親が育てられない子を匿名で託せる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)の運営で知られる。ただ、ゆりかごの仕組みでは、妊婦が預けることを前提に危険な自宅出産などを選ぶ可能性などが指摘されていた。
こうした中、慈恵病院は2017年、内密出産を検討していると表明した。ドイツでは法制化された制度で、実親の情報は国が管理し、子は16歳以上で親の情報を閲覧できる。
一方、国内は法整備がなく、〈1〉出生届を誰が出すのか〈2〉生みの親の情報をどこが管理するのか――といった課題がある。慈恵病院と熊本市は意見交換を重ねてきたが、7月の意見交換でも、市側は「きちんとした法整備が必要だ」と慎重な姿勢を崩さなかった。
進展が見られない中、蓮田健副院長が7日、記者会見した。説明によると、今後は、妊婦が院内の新生児相談室長に身元を明かせば、仮名でも受診、出産できる。出産費用は病院が負担し、出生届も親の名前を空白にして病院が代理人として提出するという。
ただ、生まれた子の戸籍の作成者などの課題について、病院側は「市と相談しながら模索していく」とするなど不透明な部分も多い。蓮田副院長は「妊婦と相談を重ね、できるだけ身元を明かしてもらったうえで、出産してもらう努力は続ける」とも語った。
2019-12-07 15:09:00Z
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